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CASE トピックス

相続放棄のQ&A

Q.01

夫が亡くなりました。相続人は妻である私と息子ですが、息子はまだ12歳の未成年者です。この場合、母親である私が子供の代理人として遺産分割協議を行えばよいのでしょうか?

A.01

相続放棄、または限定承認という方法があります。相続放棄は、はじめから相続人ではなかったとみなされますので、当然に夫の債務を弁済する義務から解放されます。限定承認は、相続した財産の範囲でのみ債務を弁済し、残った債務は相続しなくて済むという制度です。

いずれも相続開始から3ヶ月の間に家庭裁判所に申し立てなければなりません。限定承認を申し立てる場合には、相続人全員でする必要があります。

また、一度、相続放棄や限定承認の申立てをしてしまうと、原則として撤回出来ませんので、事前に十分調査する必要があります。

Q.02

被相続人の生存中に相続放棄をすることができますか?

A.02

相続放棄は、被相続人の死亡後でなければ、手続きをすることができません。

Q.03

被相続人が死亡してから3ヶ月以上経過してしまったのですが、相続放棄はできますか?

A.03

相続放棄は、「被相続人の死亡後、自分が相続人になったことを知った時から」3ヶ月以内にしなければなりません。自分が相続人になったことを知らなかったなら、3ヶ月以上経過しても、相続放棄が可能です。

ただし、自分が相続人であることを知っていても、相続財産の状況を詳しく認識していなかった場合は、「被相続人の死亡後、自分が相続人になったことを知った時から」3ヶ月を過ぎていても相続放棄できる場合があります。

相続財産の詳細な認識をした時から3ヶ月以内にすればよいとする判例により相続放棄が可能な場合がありますので、3ヶ月を超えてしまっている方は、お気軽に当事務所にご相談ください。

Q.04

被相続人の不動産を売却してしまったのですが、相続放棄できますか?

A.04

相続財産を相続人が処分してしまった場合、相続放棄ができなくなります。特に不動産は重要な相続財産ですので、相続放棄が認められなくなる可能性が高いでしょう。
しかし、後から予期しない高額な負債(借金)が判明した場合など、相当の理由があれば認められる可能性もあります。

Q.05

被相続人の預貯金を葬式代に使用してしまったのですが、相続放棄できますか?

A.05

身分相当の範囲内での葬儀費としての使用であれば相続放棄の障害にはならないとの高裁判例があります。しかし、不相当に豪華な葬儀を行った場合等は「相続財産の処分行為」とみなされますので注意が必要です。

Q.06

被相続人の使用していた日用品を処分してしまったのですが、相続放棄できますか?

A.06

日用品などの一般的に資産価値がない相続財産に関しては、処分してしまっても相続放棄の障害にはなりません。

Q.07

相続放棄した場合、被相続人の預貯金はどうなりますか?

A.07

相続放棄をするともう相続人ではありませんので、絶対に被相続人の預貯金に手を付けてはいけません。もし、手を付けてしまった場合には、単純承認とみなされる場合がありますので注意が必要です。

相続放棄の結果として誰も相続する人がいなくなった場合、利害関係人等の請求により相続財産管理人が選任され、債務が返済された後、特別縁故者がいない場合は最終的に国庫に帰属するか、5年或いは10年経過により預金債権が時効となり消滅することになります。

Q.08

相続放棄した場合、被相続人の不動産はどうなりますか?

A.08

相続放棄の結果として誰も相続する人がいなくなった場合、利害関係人等の請求により相続財産管理人が選任され、特別縁故者も共有者もいない場合には、不動産が換価された後、最終的に国のものになります。

Q.09

相続放棄の手続き中に、金融機関から支払の請求された場合はどうすればいいですか?
又、相続放棄の手続き後に、相続放棄が完了したことを、金融機関に知らせる必要はありますか?

A.09

相続放棄の手続き中なので支払うつもりがないことを伝えましょう。
相続放棄の完了を金融機関に知らせる義務はありませんが、請求をされたくない場合は相続放棄の手続きが完了したことを伝えましょう。

Q.10

相続放棄の手続き中に、他の相続人から遺産分割の書類に署名押印をするように言われた場合はどうすればいいですか?

A.10

相続放棄の手続き中なので協力できないことを伝えましょう。遺産分割協議に参加する事は「相続財産の処分行為」にあたります。応じてしまうと相続放棄が認められなくなる可能性がありますので、ご注意ください。

Q.11

相続放棄が取り消される場合はありますか?

A.11

相続放棄の手続きが完了した後で、相続財産を隠したり、使ってしまったりすると単純承認とみなされ、相続放棄が取り消される可能性があります。

Q.12

相続放棄を撤回することはできますか?

A.12

相続放棄の手続きが完了した後で、相続放棄を撤回することはできません。しかし、
騙されて相続放棄をした場合や脅されて相続放棄をした場合等の一定の事由がある場合、相続放棄を家庭裁判所に取り消してもらうことができます。

Q.13

夫が多額の借金を抱えて亡くなりました。
相続放棄をしたいと思いますが、生命保険金の受取人が、妻である私になっています。相続放棄をすると、生命保険金は受け取れなくなるのでしょうか。また、生命保険金を受け取ってしまうと、相続放棄ができなくなるのでしょうか。教えて下さい。

A.13

保険金の受取人が亡くなった夫以外であるならば、妻が生命保険金を受け取っても、相続放棄には影響がありません。
相続放棄後に生命保険金を受け取ることもできます。

何故そうなるかと言うと、受取人が指定されている場合、相続ではなく指定された者の固有の権利として生命保険金を受け取ることができます。したがって、相続放棄があっても生命保険金は受け取れます。

また、生命保険金は相続財産に含まれませんから、生命保険金を受領し使っても、相続財産を処分したことにはならず、相続放棄が可能です。

但し、生命保険金の受取人が亡くなった方自身となっている場合、生命保険金は相続財産となり、これを受け取ると相続放棄ができなくなりますので、ご注意下さい(逆に相続放棄をすると生命保険金は受け取れません。)。

Q.14

相続財産全体がプラスだかマイナスだかわかりません。
価値のわからない宝石もありますが、近くに鑑定してもらえるところがないので調査に時間がかかりそうです。
こんな状況では3ヶ月内に手続きできそうにありません。こうした場合はどうしたらいいのでしょうか?

A.14

3ヶ月の期間は、家庭裁判所に申し立てると伸ばしてもらえます。伸ばしてもらう理由などにもよりますが、プラス3ヶ月ぐらい伸ばしてもらえることが多いです。
伸ばしてもらったけれども、結局相続財産全体がプラスかマイナスかよく解らない場合には、限定承認という方法もあります。これは、プラスの財産の限度でマイナス財産を返済する方法です。

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